ブログ

膣の緩み対策に、インティマレーザー

・くしゃみをすると尿が漏れる

・加齢や出産で膣のゆるみが気になる

・性行為をする時、膣のゆるみが気になる

・性行為中、膣からおならのような空気の漏れる音がする

・パートナーから指摘された

・お風呂から上がる時、膣からお湯が出る

・タンポンを装着しているのに経血が漏れる

・膣に何か挟まった感じがする

・外陰部や膣がヒリヒリする・乾燥する

 

このようなお悩みはありませんか?

上記の症状は、膣の緩みが原因で起きている可能性が高いと考えられます。

 

膣の緩みが起こると、尿漏れや骨盤臓器脱の発症リスクが高くなったり、ご自身やパートナーの性行為時の満足度も下がりやすくなります。

健康上の問題はありませんが、デリケートな悩みですので、なかなか相談せずに一人で抱え込んでしまう患者様も少なくありません。

 

膣が緩くなる原因は、「加齢」、「出産」、「運動不足・姿勢」、「肥満」、「環境」、「便秘」など様々です。

 

加齢

人間は加齢とともにコラーゲン量が減少していくため、腕や顔、膣内などの弾力が失われ、たるんでいきます。年齢とともに膣内の壁は薄く、弱くなります。また、加齢に伴った筋力低下も膣の緩みの原因になります。

 

出産

妊娠した時、赤ちゃんや子宮は「骨盤底筋群(ハンモック状の筋肉)」に支えられています。胎内で赤ちゃんが成長すればするほど、骨盤底筋群にかかる負荷も大きくなります。さらに出産すると、膣壁とその周りの筋肉は大きく伸ばされます。膣や筋肉は伸ばされても元の状態へ戻りますが、完全に元に戻るわけではありません。その結果膣が緩みます。

 

運動不足・姿勢

腕や脚、胸、腹、尻の筋肉と同じように、骨盤底筋群も運動しないと徐々に低下します。特に姿勢が悪い方は、膣や尻の筋肉が緩みやすいため、ますます衰えやすくなります。 また骨盤底筋群は、マシンやグッズを活用して鍛えることが難しい部位です。このことも、知らず知らずのうちに筋力低下を引き起こしていく原因にもなっています。 

 

肥満

下腹に付いた脂肪が増えると、骨盤底筋群にもかなり負担がかかるようになります。日常的に負荷がかかるため少しずつ筋肉が伸び、膣も緩んでいきます。

 

環境

長時間立ち続ける仕事、重い物を何度も持ち上げる仕事を続けていると、骨盤底筋群にも負担がかかりやすくなります。その結果筋肉が伸び、膣の緩みが引き起こされるのです。

 

便秘

排便しようといきむと骨盤底筋群に負担がかかるため、膣も緩みやすくなります。便秘が長期間続いている方は要注意です。

 

当院では、尿漏れ・骨盤臓器脱などが起こる前に適切な診断を下し、膣の緩みやおしっこのトラブルが解消できる治療法・改善法の提案や、看護師による骨盤底筋トレーニングの個別指導を実施しています。

 

また、骨盤臓器脱のなかでも膣の前側が下がる膀胱瘤や、膣の後ろ側が下がる直腸瘤はインティマレーザーを当てることで膣粘膜が引き締まり、改善することができます。

しかし、骨盤臓器脱のなかでも、子宮が下がってくる子宮脱は子宮を支えている靭帯が加齢や妊娠・出産で伸びてしまって起こる状態のため、逆にインティマレーザーでの治療は苦手です。

 

インティマレーザーとは、膣のコラーゲンの再生を促進して膣を引き締めるレーザー機器です。

世界中で、尿もれ治療の臨床効果が高く評価され、ヨーロッパでは唯一、認証を取得されている機器でもあります。また、膣や外陰部の乾燥の治療にも用いられています。

 

インティマレーザーでの治療は、膣内と外陰部、尿道にレーザーを当て、加齢に伴って減少したコラーゲンの生成を促進させ、粘膜内の血管も増生します。そうすることで膣全体が引き締まり、尿もれの改善ができます。アンチエイジング効果や性交痛の改善にも期待できます。

 

インティマレーザーの治療のメリットは

低侵襲的な治療法、結果の持続性、ダウンタイムの少なさ、にあります。

 

インティマレーザーは切開しない治療法ですので、痛みもほとんどありません。

身体への負担が少なく、術後の痛み・出血も少ないので、すぐに日常生活へ復帰できます。

さらに、副作用のリスクが極めて少ないため、妊娠を考えている方でも安心して受けていただけます。

 

実際の尿漏れ改善のためのインティマレーザー治療の流れをご紹介します。

まず、膣内や外陰部に麻酔クリームを塗り、尿道には麻酔ゼリーを塗布し効果が出るまで待機します。

 

次に、膣内へガラス管を挿入した後、膀胱部分(膣前壁)へレーザーを当てていきます。

 

その後、膣全周や外陰部(尿道口付近)にもレーザーを当てていきます。

 

最後に、尿道に専用の機器を挿入した後、尿道に直接レーザーを当てていきます。照射漏れなくまんべんなく当てることで、 尿道や膣、その周りのコラーゲンが増え、尿漏れが軽減されます。

 

膣引き締めの為のインティマレーザー治療は、20分程度で施術が終わります。

個人差や年齢にもよりますが、一度だけレーザーを当てた場合でも、効果がきちんと感じられるかと思います。しかし、複数回施行することをお勧めしております。

 

治療の後の副作用としてフォトナ社から報告された、インティマレーザー治療6施設、764例のデータでは、

・浮腫が100%

・術中の痛みが14.3%

・おりものの増加が5.4%

・術後の痛みが4.3%

・出血が3.75%

・一過性切迫性尿失禁が3.2%

となっています。

 

インティマレーザー治療の効果は1年ほど持続します。また症状が現れた場合は、再度施術を受けることをお勧めします。

 

施術回数としては、尿漏れ(腹圧性尿失禁)を治療する場合や、膣のゆるみの治療でしたら2〜3回を受けることをお勧めします。

骨盤臓器脱の方は3〜5回受けることをお勧めします。若年の方は1ヶ月に1度程度、高齢の方は1.5-3ヵ月間隔で1度程度を推奨しております。

 

ぜひ、先に述べたお悩みや実際の症状がある場合には、排尿や膣のトラブル、骨盤のトラブルに従事している当院にご相談ください。

状態によっては、インティマレーザー治療ではなく、他の治療(手術やペッサリーリング骨盤底サポーターなど)がよいこともあります。

インティマレーザーをご希望で来院された方も状態によって必要がなければお勧めいたしません。

年齢や性生活、既往歴により治療法が変わることもありますので、患者様 1人1人に寄り添った治療を致します。
患者さま一人ひとりに適した治療法を提案していきますのでどうぞ気兼ねなくご相談ください。