予防接種

予防接種とは

予防接種

当院では予防接種として、インフルエンザワクチンと子宮頸がんワクチン、帯状疱疹ワクチン、新型コロナワクチンの接種に対応しております。
ワクチンとは、感染症を引き起こす細菌・ウイルスの病原性を弱めた病原体、もしくは無毒化した病原体が入った医薬品です。
ワクチンを注入することで病原体が体内へ入ると、体内の免疫システムが動き、抗体(病原体とくっつくことで、病原体を体内から追い出そうと働くたんぱく分子)が生成されます。
ワクチンを接種することで、接種後に同じ病原体に感染した場合でも、無症状もしくは軽度の症状が現れる程度で済む効果が期待できます。

インフルエンザとは

インフルエンザウイルスは主にA型とB型、C型があります。
これらの分類は、流行のしやすさや遺伝子の数、ウイルスの表面の形状、感染する動物などによって、分かれています。
人間はA型・B型・C型すべてのタイプに感染しますが、C型につきましては感染が大きく広まることは起きません。気をつけるべきタイプはA型とB型です。A型はA香港型やAソ連型など種類がたくさんあり、大流行しやすいタイプです。B型はA型ほど流行しませんが、注意する必要はあります。A型・B型ともに、喉や鼻を経由して発症します。
現在利用されているインフルエンザワクチンには、A型・B型のウイルスに対する免疫を作る抗原が入っています。

インフルエンザの症状

インフルエンザウイルスに感染すると、1~2日間程度の潜伏期間を経た後に、38℃以上の高熱や頭痛、寒気、筋肉痛、関節痛などの症状が現れます。また、鼻水やせき、喉の痛みなど、風邪とよく似た症状も起こります。
小さい子どもがかかると中耳炎や急性脳症、けいれんといった症状が起こるケースがあり、高齢者や基礎疾患を有する方は肺炎の併発リスクや、重症化リスクが高くなります。

最も有効な方法は予防接種を受けること

流行するシーズンが来る前に、インフルエンザワクチンの接種を済ませておくことが有効です。
接種してから効果が出るまで、およそ2週間要しますが、ワクチンの効果は5ヵ月ほど持続します。
日本国内でインフルエンザが流行するシーズンは、たいてい12月~翌年3月です。そのため、「毎年12月中旬頃まで」には接種を済ませましょう。

HPV(子宮頸がん予防)ワクチンとは

子宮頸がん全体の5割~7割の原因とされる、2種類のヒトパピローマウイルス(16型、18型)などの感染から予防するために打つワクチンです。
ワクチンの効果によって、16型と18型の感染やがんになる手前の異常を、9割以上予防できたことが報告されています。

ワクチンの種類(2価、4価、9価)

2価、4価(公費負担あり)

2価HPVワクチンは、子宮頸がんから多く発見される16型と18 型の感染を防ぐ効果があります。
4価HPVワクチンは、16型と18型だけではなく、良性のいぼと言われている尖圭(せんけい)コンジローマの発症原因となる6型と11型の感染も防ぐ効果も得られます。
当院では4価HPVワクチンである「ガーダシル」を導入しております。接種は「完全予約制」ですので、事前にお問い合わせください。
※小学校6年生から高校1年生の女児に対しては無料(公費)で接種できます
※9歳以上の男子にも接種可能となりました(自費)

接種間隔

初回接種(1回目)から2ヶ月後(2回目)、初回接種から6ヶ月後(3回目)に筋肉注射をします。十分なワクチンの定着を図るには3回の摂取をおすすめします。

※副反応

  • 注射部位の腫れ、痛み、赤み(10%以上)
  • 注射部位のかゆみ、出血、発熱、不快感(1~10%程度)
  • 注射部位のしこり、手足の痛み、腹痛、下痢(1%未満)
  • 寒気、疲れ、血腫、意識障害、筋肉痛、関節痛、悪心、嘔吐等(頻度不明)

※江東区の公費でHPV(子宮頸がん予防)ワクチンの予防接種を受ける方は、母子手帳の持参を忘れないでください。

9価ワクチン(シルガード9、ガーダシル)

9価HPVワクチンは6/11/16/18/31/33/45/52/58といった9つの型のHPV感染を予防するワクチンです。2価(16/18)や4価(6/11/16/18)と比べより多くの型をカバーすることでHPV感染の90%程度を予防することが可能と言われています。これらの型は子宮頸がんだけでなく、膣がんや外陰がん、肛門がん、中咽頭がん、尖形コンジローマの原因となっている型です。日本でもようやく2023年4月から公費接種が可能になります。

接種間隔

初回接種(1回目)から2ヶ月後(2回目)、初回接種から6ヶ月後(3回目)の計3回の接種を推奨しています。接種部位は腕の筋肉に注射します。
9歳から15歳未満の女性は2回接種でも良いとされています。(2回目は初回接種から6ヶ月以上あけて接種を推奨しています)

麻疹・風疹ワクチンとは

麻疹(はしか)にかかると、39℃以上の高熱と発疹が起こり、肺炎や中耳炎などの合併症を起こしやすくなります。また、1/1000の割合で脳炎を発症する恐れがある、恐ろしい感染症です。
風疹は妊娠初期にかかると胎児にうつってしまいます。感染した胎児は心臓病や白内障・聴力障害などを発症し、「先天性風しん症候群」の赤ちゃんが生まれる恐れがあります。
麻疹・風疹ワクチンは、母子感染を予防する上で必要不可欠なワクチンです。

風しん抗体検査の助成対象者

江東区に住民登録があり、

  • 妊娠を希望する女性(19 歳から49歳までの女性)
  • 妊娠を希望する女性の配偶者と、同居されているご家族の方(19歳以上)
  • 風しんの抗体価が低い妊婦の配偶者と、同居されているご家族の方(19歳以上)
  • 1962年(昭和37年)4月~1979年(昭和54年)3月生まれの男性

麻しん風しん混合ワクチン接種の助成対象者

  • 風しん対策:風しん抗体検査を受けた結果、抗体が低い方
  1. 昭和47年10月2日以降生まれで、過去に1度も混合ワクチンを含む、麻しんワクチンを接種したことがない方。
  2. 昭和47年10月1日までの生まれで、麻しん抗体検査を受けて、抗体価が低いという結果が出た方。

事前予約が必要となりますので、お問い合わせください。

帯状疱疹ワクチンとは

湿疹のある女性帯状疱疹とは、水痘・帯状疱疹ウイルスに感染する事で皮膚に痒みや発疹を発症する病気です。
成人している日本人の90%以上が帯状疱疹発症の原因となるウィルスを体内に持っているとされており、80歳を迎えるまでに3人に1人が帯状疱疹を発症します。
発症する原因は、ストレスや疲労、免疫力を低下させるガンや糖尿病等の病気によるものです。
帯状疱疹を発症しないためには、健康的な日常生活を送る事が大事です。
50歳以上の方には、帯状疱疹ワクチンの接種も行っております。
ワクチン接種をご希望の方はお気軽にご相談ください。